最高裁判所第二小法廷 昭和25(れ)1390 判決
主 文
本件上告を棄却する。
理 由
弁護人三島道也の上告趣意第一点について。
しかし原判決はその摘示事実第二において被告人Aは「Bとともに(略)C、D
の姿を認むるや、同人等を殺害しようと決意し互に意思を通じて所携の日本刀を以
て交々右両名に斬りつけ云々」と判示してその挙示の証拠全部を精読すればAとB
との間に殺害の意思の連絡があつたことを認むるに十分である。従つて本論旨はそ
の理由がない。
同第二点について。
しかし被告人AがBに対し止めを刺すのを制止しただけで初めから殺意がなかつ
たことにならないことは明である。原判決には何等実験則及び条理違反は存しない
から論旨は採用できない。
よつて刑訴施行法二条、旧刑訴法四四六条により、全裁判官一致の意見で主文の
通り判決する。
検察官 松本武裕関与
昭和二六年三月二日
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 霜 山 精 一
裁判官 栗 山 茂
裁判官 小 谷 勝 重
裁判官 藤 田 八 郎
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